花は咲くか

花は咲くか
日高ショーコ

今さらだけど気づいてしまいました、わたしは日高ショーコさんが大好きです、、、
最初はアンチロマンスを読んで良すぎて新刊でるの待ちきれなくなっちゃって、とりあえず急いで既刊をいそいそと読み始めたのですが、やっぱり5巻くらいかけてゆっくりじっくり丁寧に描いてくれるタイプのBLが一番最高😢😢😢(もちろん1巻完結で1巻の中にすべてがギュッと贅沢に詰め込まれているBLも本当に本当に本当に大好きです)(この世にはどうやら最高のBLしかない)

本作はバリバリ広告代理店?の社会人と家庭環境含め不思議で複雑な感じの美大生のなんともたまらない感情を描いた作品なんですが、
他人に無関心でいつもどこか他人事、、、って感じめ似た者同士だった二人が、お互いにはどうしてかたまらなく惹かれてしまう。。。みたいなのをすごくじっくりこっくりやってくれています。
こゆのを見るとやっぱり運命の相手をまってしまう自分がいるよ
誰にも興味が持てない今のわたしはあくまでも今のわたしで、いつかわたしが抑えきれないくらい惹かれる相手が現れるし、その相手も私にどうしようもなく惹かれてしまうんだろうなって、都合の良い、期待を、、、最悪なことに、、、
作中では主人公たちが幸せになる一方、蓉一くんの同級生で噛ませ犬ポジの子(見も蓋もない言い方)がすごく、苦しい、失恋を、、、してしまうわけ、、、
でもこの世でそんなの普通で、当たり前で、運命なんて言葉はいつも結果論でしかなくて、
最後に上手くいきましたよ、上手くいきそうですよ、という保証というかある程度の確信があってから、「運命だったんだね」なんていう真の抜けた言葉が言えてしまうんだろうと思います。
きっといま運命の人と出会っていると思っている人たちが、その「運命」を示すエピソードとして提示する 話のほとんどが、第3者にとってはただの偶然でしかないし、ありふれたチープな話でしかないんだと思う。
すべては自分にとってどう意味づけるか、だ。

今日後輩とオメガバの話をしたので運命の話になってしまった

蓉一くんの人間としての成長が見られて、すごくすごく良かった。
誰かを好きになることで人は成長するし、年齢とか性別以外に、何も分かっていない“無知”であることに葛藤するのがなんか新鮮で、でも当たり前だな、リアルだなって思えて、すごく良かった。
訳も分かってない子供を丸め込んでしまわずに、言葉にする大切さを伝えて、伝えさせたのは、ちゃんとした大人だし、かっこいい。
蓉一くんを愛するゆえの、決断とか、行動とか、ほんとに最後に近づくにつれ、そのすべてが愛ゆえ、愛がすべての行動原理、みたいに思えて、恥ずかしいくらいで、何度も耳の奥がキューーーッとなりました。
ともかく何も自覚できてない、訳が分かってないのに攻め様に必死になっちゃってる、他の人とは明らかに違う自分になっちゃってる受けちゃんが可愛すぎて本当に最高でした。